詳しく見てみましょう。
結論 ホームズ君外皮計算の3つのメリット
- 説明義務化に対応できる
- HEAT20のG1 G2計算に対応できる
- それぞれの温度シミュレーションを見ることができる
省エネモデル住宅をホームズ君で計算する
住宅の外皮計算・評価方法として、①標準計算ルート②簡易計算ルート③モデル住宅法④仕様ルートの4通りがあります。
「ホームズ君」はこの中の標準計算ルートに該当します。
今回は例として「自立循環型住宅」・「HEAT20」のモデルでもある図面でシミュレーションしてみます。
ホームズ君①物件の情報などを入力する
まず初めに基本情報の入力です。建物名・建築地域・階数・方角などを入力していきます。
ホームズ君②CAD図面入力
次に簡易CAD図面入力をします。
右側のメニューバーからコマンドを選択して図面にしていきます。
この画面で屋根やバルコニーなどの設定まで終えると3D画面で外観の確認ができるようになります。
3Dで見て、開口部や屋根勾配など間違いがないかチェックをします。
ホームズ君③断熱仕様の入力
画面を「省エネ診断 外皮」に切替え、各部の断熱仕様を入力します。
この見本ではモデル住宅の仕様通り以下の仕様を入力します。
- 天井 : 高性能グラスウール16k 155mm
- 外壁 : 高性能グラスウール16k 90mm
- 床 : 押出法ポリスチレンフォーム3種bA 60mm
- 基礎 : (外気側) 押出法ポリスチレンフォーム 50mm
- (床下側) 押出法ポリスチレンフォーム 15mm
- 窓 : アルミ複層ガラス(A6)4.65W/㎡k
- 玄関ドア : スチールドア 4.65W/㎡k
その後、窓寸法をひとつひとつ入力すると正確なUA値が導き出されます。
この場合、Ua値が0.82W/㎡k ηAC値が2.9W/㎡k となりました。
東京都(6地域)H28年の基準である0.87W/㎡kより、数値が低く基準はクリアという判定になります。
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この段階で3Dチェックをするとこの↓ようになります。
カーソルを気になる部分に置くと、その部位の断熱仕様(窓は窓仕様)が表示されます。その場で部分的に仕様を変更することもできます。
また、「パッシブオプション」(別売)があるとこの↓ような温度表示シミュレーションなども確認することができます。
時計を動かし、リアルタイムで体感温度の移り変わりを目視することができるというホームズ君の最大の特徴と言ってよいビジュアルです。
HEAT20 G1 G2をつくる
ホームズ君では同じ図面で断熱仕様の異なるプランを5パターンまで作り、比較することができます。
この機能を利用してHEAT20のG1やG2のモデルをシミュレーションしてみましょう。
計算を終えた仕様がプラン1になっています。これをプラン2にコピーします。
プラン2に画面を切り替えて、断熱の仕様変更をしていきます。屋根・壁・窓などひとつひとつ別々に任意に入力することで仕様の変更ができます。
また「おすすめ仕様選択」といってあらかじめG用意されたG1やG2レベルになる仕様の組み合わせを1クリックで選ぶこともできます。
「HEAT20 G1 開口強化」に変更してみます。
すると、仕様が変わりUA値も0.56W/㎡kとなり、G1クリアですね。
同じように今度はプラン3としてプラン1からコピーをしてG2仕様を作ります。
「HEAT20 G2 開口強化」プランをクリック
UA値が0.46W/㎡kとなりめでたくG2到達です。
ここまでの仕様3パターンを比較表にしてみました。(当社オリジナル書式)
仕様シミュボードまとめ
- 「ホームズ君」での計算は「標準計算ルート」に該当します。
- 「ホームズ君」では同図面で5パターンの断熱仕様を比較検討できます。
- 説明義務としてはH28基準の適合/不適合のみでOK
- HEAT20 G1 G2の比較検討も割と簡単にできます。
◎温熱環境のコンサルティングも行っています。
◎外皮計算の代行サービスも行なっています。