僕は「温熱住宅アドバイザー」です。
「温熱住宅アドバイザー」って何なのか、なぜ僕が「温熱住宅アドバイザー」になったのか話をさせてください。
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それは僕が独立して間もなく、暖房設計を担当した家での1年点検の時のことです。
パネルヒーターなどの一通りの点検を終え、何か気になる点は?と奥様にお聞きした時にこう言われました。
「こんなに暖かい家に住めるなんて本当に幸せです、ありがとう 涙 」
奥様は少々涙目で相当感激されているようでした。
ちょっとびっくりしつつも、お話を伺うと、
家づくりでの苦労話を教えて下さいました。
結婚当初実家暮らしで、古い家だからかとにかく寒くて寒くていやだったと。
それが原因かわからないけれど、なかなか子宝に恵まれず悩んでいらしたこと。
親元を離れ心機一転頑張ろうと決め、家を建てることを決意。
条件はただひとつ、「暖かいこと」であったこと。
けれど、その希望を満たしてくれる住宅会社さんがなかなか見つからず、
20社以上相談して回られてようやくこの会社に出会ったこと。
そして一冬住んでみて思った以上の暖かさに感動していたこと。
工務店から今日の点検に来るのが暖房の設備設計をした人だと聞いていて
絶対にお礼を言わなければと思って下さっていたこと・・・。
その事情をお聞きして僕もようやく涙の意味が分かりました。
そしてその話をお聞きして、僕自身もなにか震えるような嬉しさに包まれたのです。
自分の仕事でこんなに喜んでもらえることがあるなんて思いもしていなかった。
僕の仕事の本当の意味はこういうことだったんだと気付けた瞬間でした。
後日、工務店さんに伺うと、その後夫婦にはめでたくお子様ができたそうです。
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こんなアンケートをご存知でしょうか。
家作り前後のユーザーに、建てる前にこだわったポイントと
建てた後に後悔したポイントを聞いたものです。
建てる前は「間取り」「デザイン」が多く、
その次に「夏涼しく、冬暖かいこと」「耐震」と続きます。
建てた後、間取りやデザインについての満足度は高いままですが、
「涼しい暖かい」はランクダウンしてしまいます。
「思ってたほどの暖かさじゃない」「あまり涼しくない」。
つまり、多くのユーザーが温熱について「がっかり」していることがわかります。
実は断熱気密はある一定のラインを超えてくると、
体感が全然変わってきて満足度が大きく上がります。
僕はそのラインに達する数値やノウハウを知っていますが、
それを知らないといろいろなやらない理由が出てきてしまいます。
「数値はわかったけれど付加断熱やったことがないし、職人もいやがるよなあ。」
「予算オーバーするし、色々面倒だから次の機会にしよう。」
「断熱良くしても、元取れないから意味ないし。」
「やっぱりうちは意匠(素材)で勝負するからG2とかそういうのいいです。」
・なぜ、温熱が大事なのか、
・なぜ、そこまでするのか、
・そのために何が必要か、
・温熱におけるユーザーの真の満足とは?
・真の満足の先に起こることとは?
ここがイメージできないと、突き抜けるのは難しいのですが、
「なぜ温熱が大事なのか」の深い部分はテキストにもマニュアルにも書いてありません。
きっと温熱の本質は、実際の現場にいないと感じることができないからだと思います。
僕はこれまでの現場経験(結構痛い目にも会ってきました泣)と
机で計算する数値とを合わせて
その本質のようなものを理解することができるようになってきました。
そこで、僕は自分で温熱設計技術を体系化し、
且つ「なぜ」も合わせてコンサルする活動を始めることにしました。
それが、僕が「温熱住宅アドバイザー」になった経緯です。
このホームページでは僕が普段お話ししている考え方を含めた
関連情報をブログ記事として載せています。
住宅温熱に関する情報はもちろん、
どう考えるか、やマーケティング的な視点での捉え方、
ユーザーへの伝え方などもお話しています。
普段のコンサルのエッセンスをつかんで頂ければ幸いです。
また、より最新に近い情報という点では週1発行のメルマガをご覧いただければと思います。
「ひとりでできる!住宅の省エネ計算完全マニュアル」がおまけでついてきます。
これまでのアーカイブも良かったらどうぞ。
「もっと突っ込んで話を聞きたい」という場合、週1のZOOM相談会にお申し込みください。
個別にお話をすることができます。
それから、外皮計算の方法や温熱の基礎から応用まで学べるオンライン講座も公開しています。
住宅の温熱に興味がある、はじめて勉強するという人から、どうやったらG2クリアできるか、ZEHになるかを
シミュレーションするという上級者の内容までステップバイステップで学べるようになっています。
長々と最後までお読みいただきありがとうございます。
機会があったら、あなたと一緒に真の温熱住宅づくりができたならと思います。
そして、冒頭のお客様のような幸せをより多くの人に一緒に届けることができれば幸いです。
ご連絡はこちら konno@templus.co.jp
<紺野略歴>
宮城県石巻市出身 岩手県盛岡市在住
出版系広告代理店に勤務後、ドイツ資本の設備機器メーカー、住宅設備設計事務所を経て
2014年独立 元Dotproject事務局、BIS資格保有、気密測定士、住宅省エネ技術者講習修了、ECO検定合格
マラソン自己ベスト3時間57分