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エコワンってどうなの?給湯と暖房が1台でできるって本当?

エコワンってどうなの?本当に使えるの?
はい。使えますよ。詳しく見てみましょう。

 

「エコワン」ハイブリッド給湯・暖房システムとは

ハイブリッド給湯・暖房システムとはガスのパワーと電気の効率の両方のいいとこ取りの機器のことです。2010年にリンナイから「エコワン」が発売され、国産では今のところ、リンナイとノーリツと長府製作所の3社からリリースされていますね。

ECO ONEは、空気熱を活用した電気の「ヒートポンプ」と、ガスの高効率給湯器「エコジョーズ」を組み合わせた世界初の家庭用ハイブリッド給湯・暖房システムです。

瞬発力のあるエコジョーズが必要なときにバックアップサポートすることで、ヒートポンプのポテンシャルを最大限に引き出し、高い省エネ性を実現しています。

※2012年4月23日発売 ヒートポンプと高効率給湯器を組み合わせた家庭用給湯・暖房システムの場合

リンナイエコワン ニュースリリースより

ハイブリッドって車のことじゃないの?

ハイブリッドって?

  • 「種や品種が異なる植物や動物から生まれた子孫」例えばラバのようなもの。
  • 「ふたつの要素を組み合わせて作られたひとつのもの」

Oxford Dictionariesより

hybridの語源ラテン語の「hybrida ヒュブリダ」(=豚とイノシシから生まれた子孫)である。

はじめは生き物に使われていた言葉ですが、徐々に広範囲で使われるようになったようです。

ハイブリッド給湯・暖房システムは「ガス」と「電気」のハイブリッドです。

 

「エコワン」の特徴

給湯と暖房が1台でできる

使うお湯の量が少ない時は「電気」。風呂湯はりや同時複数給湯の時は「ガス」も稼働。

暖房時は立上がりが「ガス」その後「電気」とケースバイケースで動きが異なりますが、

その時々で一番省エネな熱源をチョイスするためエネルギー効率的にもGoodです。

 

リンナイHPより

省エネである

給湯の一次エネルギー消費量で45%削減!

一次エネルギー消費量計算の際、とても有利に働きZEHに大きく貢献。

とリンナイのHPにあります。

 

確かに家庭のエネルギー消費は65%が給湯(42%)と暖房(23%)です。

ここを削減するのは効果的ですね。

 

リモコンとアプリで操作が便利

外出先から給湯器を操作。暖房が効いていて、お風呂もすぐ入れたりします。

 

太陽光発電モードがある

一言で言うと、エネルギーの自給自足に近い状態になるということです。

これは従来型の給湯器にない機能で、今後スタンダードになっていくでしょう。

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暖房熱源としての性能は?

で、暖房としては実際どうなの?使えるの?
機能には限界がありますが、暖房に強い機種もあります。

暖房時、電気HP使う・使わない

実は暖房時、リンナイエコワンは電気HPもガスエコジョーズも使います。(時間差で)

NORIZエコア(長府も同じ)はガスエコジョーズのみで暖房します。

リンナイ エコワン

NORIZユコア(長府HYBRID)

住宅性能が十分でない場合などに、全館暖房設備で暖房時にガスのみで暖房すると

費用の高騰に繋がる可能性があり、注意が必要です。

 

暖房に強い機種あり

リンナイのエコワンには「本州寒冷地向け密閉暖房回路タイプ」があります。

 

通常のエコワン 本州寒冷地エコワン
暖房回路 半密閉 密閉
パネルヒーター 銅製 鉄製
消費電力 510W 1400W
最大加熱能力 2.5kW 6kW
COP 4.9 4.29

主な違いはパネルヒーター(銅製か鉄製)と暖房能力(2.5kWと6kW)です。

 

例えば4地域の基準UA値0.75Wレベルの32坪住宅で試算しますと、暖房負荷は約5900W/hとなります。

通常のエコワンだと電気HPの能力を超えます。超えた分はガス暖房となり、コストに直結する可能性があります。

寒冷地用だと電気HPの能力の範囲内に収まり、効率の高い電気HP暖房が可能です。

 

また、銅製に比べ熱伝導率の高い鉄製のパネルヒーターを使えますので、より低温水での

暖房が可能になり、コストも安心できる範囲内に収まりそうです。

 

まとめ

  • ハイブリッド給湯・暖房システムはガスと電気で給湯・暖房に使う熱を作るシステムです。
  • ZEHを目指す場合などにエネルギー削減で大きく貢献できます。
  • スマホアプリでの遠隔操作や太陽光発電連携など、次世代の給湯・暖房機器として期待大です。
  • 暖房利用について地域によって機種を選ぶ必要があります。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

その住宅に対してどの機器が最適なのかは外皮性能計算を基に暖房負荷計算が必要です。

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