こんにちは。
ここのところ、非住宅の省エネ計算を2~3件承っております。
小規模・中規模建築物の省エネ計算は複雑!?
このカテゴリーは複雑で、非住宅は300㎡を超えて2000㎡以下は「適合義務」
同じく300~2000㎡の中規模住宅は「届出義務」
非住宅も住宅も300㎡を超えなければ「説明義務」の領域なんです。
2025年4月に法改正がなされ、住宅・非住宅、規模に関わらず全て適合義務になりますが、
それまでは、中規模・小規模はややこしいですね。
非住宅の省エネ計算は方法も3パターン
そしてさらに、非住宅の小規模建築物(300㎡以下)には計算方法が3つあります。
①標準入力法
②モデル建物法
③小規模版モデル建物法
標準計算が一番シビアで手数が掛かりますが、結果も良く出ます。
小規模版モデル建物法に至っては、説明義務対応用に作られたもので、一次エネの簡易判定のみ
がなされる簡便なものです。
いずれ、義務化に向けて計算方法は簡略化され、標準入力と仕様基準の2本立てになりそうという
話もありますので、この計算方法はあと1年半くらいしか使えないのかもしれません。
モデル建物法を使ってみる
今回1件は300㎡以下の事務所で、もう1件は400㎡超えの私設博物館です。
300㎡以下の事務所は小規模非住宅で「説明義務」
400㎡以上の博物館は中規模非住宅で「適合義務」です。
今回は両方とも「モデル建物法」で進めていきます。
はじめに、エクセルシートに必要項目を入力していきます。
ちなみに非住宅で問われるのは一次エネルギー消費量のみなので、外皮計算はしません。
その代わり、地盤以外のところ(屋根・外壁・外気に触れる床など)の断熱は仕様と面積の両方を入力します。
それで、一エネも問われるのは空調・換気・照明・給湯・昇降機・太陽光発電です。
例えば昇降機がない場合はブランクで進めます。
入力が終わると建築研究所のHPに進み「モデル建物法」のボタンをクリックすると
エクセルシートをアップロードする画面に切り替わります。
ここに、入力しておいたエクセルシートをアップロードします。
そうすると、計算結果が出てきます。
ここでBEImが1以下だと基準をクリアしていることになります。
この例はBEIm0.61でクリアですね。
まとめ
- 小規模住宅・非住宅は「説明義務」、中規模住宅は「届出」、中規模非住宅は「適合義務」
- 非住宅の省エネ計算には「標準入力法」「モデル建物法」「小規模版モデル建物法」
今回は非住宅の省エネ計算についてでした。