住宅の外皮性能を上げると、暖房・換気の負荷は減ります。
設備も徐々にミニマムになっていき、合理的で省エネな設備が当たり前になってきます。
エネルギーの消費もCo2の排出量も減り、よりサステナブルな建築が成立します。
そこで、従来の設備に加え、再生可能エネルギーを利用した省エネ設備の必要性が高まってきます。
・自然エネルギー利用設備の種類
住宅での再生可能エネルギー利用設備は主に「太陽熱・木質バイオマス」を利用するものです。
太陽熱を利用した暖房給湯システム、薪を使った温水ボイラーなどがラインナップされています。
これらのシステムは中心にタンクが介在します。
・熱をつくる ⇒ ボイラーストーブ、コンロボイラー、集熱パネル
・熱を蓄える ⇒ 貯湯タンク
・熱をつかう ⇒ 給湯、暖房
ボイラーや集熱パネルで熱をつくり、タンクに蓄え、暖房・給湯に使う
といった役割分担です。設備設計をする場合、住宅の暖房/給湯負荷を計算した上で
タンク容量、ボイラー出力、集熱面積などを考えることが大事です。
運用がスムーズにできると電気をほぼ使わずに暖房・給湯が可能になります。
・自然エネルギー利用設備のこれから
ZEHとV2Hはご存知ですか?
ZEHは「外皮性能UP+省エネ設備利用+太陽光発電(orエネファーム)」の組合せにより
住宅で消費されるエネルギーを実質ゼロにしようとするものですね。
V2Hは「Vehicle to home」のことで電気自動車を蓄電池として使うことです。
外皮性能をある程度上げていくと、暖房・給湯負荷はとても少なくなりますので
一般的な住宅と比べ、電気の必要容量は少なくて済みます。
そうなると太陽光発電で発電し、蓄電池(or 電気自動車)で蓄えた電気で住宅に必要な
電気を賄うことができる、いわば電気の「自給自足」も可能になります。
今までは残った電気は売電していましたが、FIT(電気の固定価格買い取り)が縮小していく今後、
「自家消費」「自給自足」はますます普及していきそうですね。
いずれにしろ外皮の性能UPが大前提ですし、電気の使用量をシミュレーションするには外皮計算・暖房負荷計算が必須です。
当社ではZEH/V2Hシミュレーションのお手伝いをしております。