エアコムという換気暖房システム
先日、換気の機械を入れ替える工事をしました。
江本工業(今はもうありません)の「エアコム」というもので
今から10年以上前にあった換気と暖房が一緒になっているという
なかなかスグレモノのシステムです。
換気が第1種の全熱熱交換換気で室内に供給する給気(SA)ダクトが
暖房ユニットに接続されています。暖房ユニットは温水コイルとファンを
内蔵していて、別途設置してあるボイラーで温めた不凍液が配管を通じ、
温水コイル内を循環します。
先ほどのSA空気がこの温まった温水コイルのフィンを通過し、
温められ、内蔵ファンによって室内に供給されるというものです。
当時としては画期的なシステムで、某◯屋ホームさんなどで採用があった
ようですが、おそらく設計も施工も大変で、たくさん市場に出回ったような
雰囲気ではないです。
リモコンが・・
今回システムが動作しなくなり、チェックしてほしいという連絡を受け、
伺ったのですが、リモコンが機能しておらず、結果的に機器全体を入れ替える
必要有りとの判断に至りました。
施工前に手書きの設計図
新築のお家ならば、図面をもとに暖房や換気の配置図を作成するのですが、
今回のように既存のお家の改修となるとそうはいきません。
このような場合、お客様へのご説明も含め簡単な手書きの漫画を用意します。
ビフォー&アフターですね。
江本工業さんは会社自体がもう存在せずpanasonicに後継機種があるとのこと
で、機器を取り寄せました。
2坪分の1階の天井を剥がし、機器の入れ替えをし、新しい天井を貼る、
という工事となりました。
風の暖房は大きな風量が必要
風の暖房は大きな風量を必要とします。このシステムも例外ではなく、
風量確保のため大きな吸い込みが必要です。
また、室内の給気グリルからは結構な風量の温風が出ることになり、
気流も発生します。この気流がデメリットならば、暖房の端末が不要である
ことや部屋間での温度差がなく均一な空間を作ることができることなどの
メリットもあります。
工事を無事終え、数日経ちます。お客様からは快適であることのご報告を
いただいており、ほっと一安心です。